【調査】4泊5日 南アルプス南部高山帯調査

Jul. 28, 2022. Shizuoka, Shizuoka.
2022年7月25-29日の日程で、南アルプス南部の高山帯での昆虫類調査に同行する機会を頂きました。本格的な登山は2020年11月の金峰山以来…ちょっと不安な部分もありましたが、せっかくの機会なので頑張って登りました。
今回の調査でわかったこと
『トレッキングポールはめちゃくちゃ有能』
松本に住んでいた頃は場所を選べば登山口から標高2,000m台の稜線まで3-4時間でたどり着いてしまう北アルプスがすぐそこにあったので、比較的お手軽に高山帯に行っていたのですが、南アルプスはどこから登ってもアプローチが長い…そして日帰りはキツい、ということで僕はこれまで南アルプスでの本格的な登山は行ったことがありませんでした。さらに新型コロナや関西への移住も重なり、そもそも本格的な登山にもあまり行けなくなって1年以上が経過…。またしっかり登りたいなぁ、と思っていたところに今回の調査のお誘いを頂いたので、不安な部分はありつつ同行させて頂くことにしました。
今回調査した山域は聖岳から茶臼岳周辺の南アルプス南部。日程は4泊5日です。実はこれまで、僕は泊まりでの山行は殆ど行ったことがありませんでした (松本にいたら泊まらずとも十分に高山帯を楽しめましたからね。泊まるとお金も掛かるし…)。それから今回泊まった山小屋では食事の提供をしていなかったので、食料は自分で持って上がらないといけませんでした (水場はあり)。食料や防寒着・シュラフに加えて調査道具も持って行ったため、約20kgほどの荷物を担いでの登山です。これまで自分が背負って上がったことがある荷物の重量は15kg弱…まぁ大丈夫でしょうと思いつつ、ちょっと不安あり…。そのため、いままで使用したことはありませんでしたが、今回の山行用に初めてトレッキングポールを購入してみました。「まぁ、使わなくても御守り的に…」と思って最初は使っていなかったのですが、山行の後半に使ってみて、「最初から使っておけば良かった!」と思うくらい使用感は良かったです。
※高山帯での調査は関係機関の許可を得て実施しています。
【散策】初めての西日本移住 京都での生活開始
【サンプリング紀行】久しぶりの長期サンプリングへ 四国・九州

Jun. 8, 2020. Ino, Kochi.
約5ヶ月ぶりのブログ更新です。ブログの更新の仕方も忘れかけてます。前回は2月に行った焼岳の記事でしたが、すっかり暑くなって、松本は梅雨真っ只中。松本にしては珍しく、しっかり雨が降る梅雨となっています。そして何より新型コロナウイルスですね。この5ヶ月の間に、緊急事態宣言があり、いろいろな活動の自粛が求められ、例年とは全く異なる生活を強いられました。担当している大学の講義もオンライン授業となり、学会や研究会も軒並み中止。研究活動までストップさせられたら、僕らみたいなポスドクはどうなるのだろう?とも思いましたが、地方大学はまだマシで、何とか研究活動はストップせずにデータを出すことができました。むしろ、講義がオンラインになったことで研究活動に費やせる時間が増加し (やり方にも寄るかと思いますが…)、現在、自分が筆頭になっている論文が2本査読中、さらに共著論文が2本受理、1本査読中、と続々と論文が出そうです。そんな中、緊急事態宣言も解除され、大学から県外へのサンプリングも認められる状況となりましたので、感染対策をしっかりとしつつ、この時期にしか採ることができない遺伝子解析用サンプルを確保するため、四国・九州へサンプリングに行ってきました。
【サンプリング紀行】北アルプスの池沼調査 晩秋の天狗池・涸沢池

Oct. 16, 2019. Matsumoto, Nagano.
先週の水・木曜日に後輩のサンプリングの手伝いで北アルプスに行ってきました。今回、僕がサンプリングを手伝った後輩は、北アルプスとその周辺山域の山地帯から高山帯に点在する池沼にどのような水生昆虫類が生息しているのかを調査しています※。普段は車横付けで採集ができる池や林道、沢などでサンプリングすることが多いですが、高山帯での調査では当然そうはいかず、調査地点の池に行くには登山を伴います。僕が同行したのは槍沢カールの南側に位置する天狗池と、涸沢カールにある涸沢池。稜線直下の紅葉はすでに終わっていましたが、晴天に恵まれてとても綺麗な景色の中でのサンプリングとなりました (寒かったけど)。
※上高地を含む北アルプス地域での調査は関係省庁の特別な許可を得て実施しています。無許可での採集行為は絶対にしないでください。